コンサル転職に英語は必要?TOEICより先に見るべき選考・配属・入社後の判断軸

コンサル転職で英語が必要かは、会社名だけでは決まりません。国内案件中心なら英語なしで進める求人もありますが、外資系、クロスボーダー、FAS、グローバルIT案件では書類や面接で見られることがあります。この記事では、TOEICの点数だけに振り回されず、求人票、職務経歴書、面接、入社後の配属でどこまで準備すべきかを整理します。英語が弱いから応募を止めるのではなく、どの領域なら今の経験で勝負できるか、どこを補うべきかまで見ていきましょう。

この記事でわかること
  • コンサル転職で英語が必須になりやすい場面
  • TOEICスコアを求人票や選考でどう見ればよいか
  • SIer、PMO、事業会社経験者が英語経験をどう伝えるか
  • 英語が苦手な人が応募前に確認したい求人票の言葉
  • 選考前30日で最低限やっておきたい英語準備
目次

コンサル転職に英語は必須か

結論から言うと、コンサル転職で英語が常に必須というわけではありません。

国内企業向けの業務改革、IT導入、PMO、公共系、業界特化型の案件では、日本語だけで進む仕事も多くあります。実際、求人票を見ても「英語力歓迎」「英語力があれば尚可」という表現に留まるものはあります。

一方で、外資系ファーム、クロスボーダー案件、海外拠点を含むIT導入、FAS、グローバル企業向けの経営管理・サプライチェーン・M&A領域では、英語が選考や配属に影響しやすくなります。

つまり、見るべきなのは「コンサルなら英語が必要か」ではなく、「狙う部門と案件で、英語がどの場面に出てくるか」です。

ファーム名よりも案件と職位で変わる

同じ外資系総合ファームでも、英語を使う頻度は部門によって変わります。

たとえば、国内の業務改善やシステム導入を担当するチームでは、クライアントも資料も日本語中心のことがあります。反対に、海外ロールアウト、グローバルテンプレート導入、クロスボーダーM&A、海外拠点との会議が多いチームでは、英語の読み書きや会議対応が必要になります。

職位でも見られ方は変わります。若手なら「英語資料を読めるか」「議事録やメールを書けるか」が見られやすく、マネージャー以上では「英語で論点を握り、会議を進められるか」まで問われやすくなります。

「英語不要」と「英語が武器になる」は両立する

英語がなくても応募できる求人はあります。そこだけを見れば、英語力が低いからコンサル転職を諦める必要はありません。

ただ、英語ができると選べる案件や配属先は広がります。海外拠点との会議、英語資料の読み込み、グローバル企業のプロジェクト、外資系クライアントとのやり取りなど、任される仕事の幅が変わるからです。

この2つは矛盾しません。

英語なしでも入れる入口を探すのか。英語を武器にして、よりグローバル寄りの案件を狙うのか。自分の現在地によって、取るべき準備は変わります。

英語力が見られやすい3つの場面

英語力は、選考の最初から最後まで同じ見られ方をするわけではありません。主に、書類選考、面接、入社後の配属で見られます。

場面 見られやすいこと 準備すること
書類選考 TOEIC、TOEFL、英語を使った業務経験 スコアと実務経験を分けて書く
面接 自己紹介、職務経歴、プロジェクト説明を英語で話せるか 1分の自己紹介と職務要約を用意する
配属・アサイン 英語資料、会議、海外拠点との連携に耐えられるか 読む、書く、話すの得意不得意を把握する

書類選考ではスコアと実務経験を分けて見られる

書類では、TOEICなどのスコアが分かりやすい判断材料になります。

ただし、スコアだけで評価が決まるとは限りません。採用側が知りたいのは、英語を使って何をしたことがあるかです。海外ベンダーとのメール、英語資料の読解、海外拠点との定例会議、英語での調査、英文ドキュメントの作成などは、職務経歴書に入れやすい材料です。

スコアが高い人は、スコアだけで終わらせず、使った場面を書きます。スコアが低い人は、業務で使った範囲と、現在補っている内容を分けて書きます。

面接では完璧な英語よりも説明の筋が見られる

英語面接がある場合でも、最初からネイティブ並みの表現を求められるとは限りません。

よく見られるのは、自己紹介、職務経歴、関わったプロジェクト、自分の強み、応募理由を英語で筋道立てて話せるかです。外資系やクロスボーダー案件では、ケース面接やプロジェクト説明の一部が英語になることもあります。

私なら、まず日本語で話せない内容を英語にしようとはしません。日本語で「自分は何を担当し、何を判断し、何を変えたのか」を短く言える状態にしてから、英語に置き換えます。その順番の方が崩れにくいです。

入社後は読む・書く・話すの全部が同じ比重ではない

英語を使う仕事といっても、必要な力は一つではありません。

海外資料を読む仕事なら読解が中心です。海外拠点とのメールや議事録なら書く力が問われます。会議で論点を整理するなら、聞く力と話す力が必要です。

求人票に「英語力」とだけ書かれている場合は、何に使う英語なのかを分けて見てください。

TOEICスコアの目安はどう見るか

TOEICの目安は、公開情報でも幅があります。

2026年6月に確認した公開記事では、アクシスコンサルティングが未経験からコンサル転職する場合の書類選考でTOEIC700点以上を一つの目安として紹介し、海外案件やクロスボーダー案件では800点以上に触れています。Aegis Japanも、英語を採用条件に入れるファームではTOEIC700〜750点程度を足切りの目安として説明しています。

ただし、これは全社共通の合格ラインではありません。部門、職位、案件、採用時期で変わります。スコアは「応募してよいか」を機械的に決める数字ではなく、求人票と自分の経験を照らすための目安として扱う方が現実的です。

現在の状態 見られ方の目安 取る行動
TOEIC未受験・英語実務なし 英語必須求人では説明材料が少ない 英語必須ではない求人を中心に見る
TOEIC600点台 読み書きの基礎は伝えられるが、英語必須求人では弱い 業務経験と学習中の内容を補足する
TOEIC700点台 足切り回避や歓迎条件に乗る可能性がある 英語で話せる職務要約を用意する
TOEIC800点以上 グローバル案件や外資系で材料になりやすい 実務で使える場面まで具体化する
スコアは低いが英語実務あり スコアより経験が評価されることもある メール、会議、資料作成の範囲を書く

TOEICは便利ですが、話す力をそのまま証明するものではありません。スコアがある人ほど、「英語で何をできるか」まで言語化しておくと面接で使いやすくなります。

前職別に英語経験をどう見せるか

英語経験は、職種によって伝え方を変えた方が自然です。

同じ「英語資料を読んでいた」でも、SIer、PMO、事業会社、コンサル経験者では評価される文脈が違います。

SIer・社内SE出身者

SIerや社内SE出身者は、海外製品、英文マニュアル、グローバルベンダー、海外拠点とのシステム連携に触れていることがあります。

この場合は、英語力そのものよりも「技術や業務を理解するために英語を使った経験」として書くと伝わりやすいです。

経験 コンサル転職向けの書き方
英文マニュアルを読んだ 海外製品仕様を読み、要件定義や障害調査に反映した
海外ベンダーとメールした 技術問い合わせ、回答整理、社内説明まで担当した
海外拠点のシステムを扱った 現地業務と日本側要件の差分を整理した

英語を「語学ができます」とだけ書くより、プロジェクトを進めるために使った経験として見せる方が、ITコンサルやPMO案件につながります。

PMO経験者

PMO経験者は、英語そのものよりも会議体、課題管理、進捗報告、リスク管理と結びつけると書きやすいです。

海外拠点との定例会議に参加した、英語の議事録を読んで論点を整理した、海外ベンダーの遅延リスクを日本側へ報告した。こうした経験は、グローバル案件のPMOで評価されやすい材料になります。

英語が流暢でなくても、論点を取り違えず、関係者に伝える力があれば書く価値があります。

事業会社出身者

事業会社出身者は、海外子会社、海外取引先、外資系ツール、英文契約、海外市場調査などを扱った経験がないかを見ます。

営業、企画、経理、SCM、人事、IT部門など、職種は問いません。コンサル転職で見られるのは、英語を使って何を調整し、どんな意思決定に関わったかです。

たとえば「海外拠点の売上データを使って月次分析をした」「英語資料を読み、国内部門向けに要点を整理した」といった経験は、コンサルの仕事に近い形へ変換できます。

コンサル経験者

別ファームへ移る人は、英語経験の有無がアサイン可能性に直結しやすくなります。

英語での提案書作成、海外オフィスとの連携、グローバルロールアウト、英語会議でのファシリテーションなどがあれば、職務経歴書の上部に置いてよい材料です。

反対に、国内案件中心だった場合は、無理にグローバル経験を大きく見せる必要はありません。国内案件での専門性を出しつつ、英語は今後広げたい領域として整理した方が自然です。

英語が苦手な人の応募先選び

英語が苦手な人は、最初からすべての求人を諦める必要はありません。

ただし、求人票の言葉は丁寧に見た方がよいです。「英語力歓迎」と「英語での会議進行が必須」では、求められる準備がかなり違います。

求人票で見る言葉

求人票の表現 受け止め方
英語力歓迎 なくても応募可能なことが多いが、あると加点材料
英語力尚可 必須ではないが、配属や評価で差が出る可能性
読み書きレベル 英文資料、メール、議事録が中心になりやすい
ビジネスレベル 会議、交渉、説明まで求められる可能性
海外拠点との連携 定例会議、時差対応、英語での調整が発生しやすい
クロスボーダー案件 英語の使用頻度が高く、面接でも確認されやすい

求人票で「英語」と書かれていたら、すぐに諦めるのではなく、どの業務で使うのかを読みます。読み書き中心なら準備で補える場合がありますが、英語でのファシリテーションが必須なら、今の状態で無理に本命応募するより準備期間を置いた方がよいこともあります。

英語なしで狙いやすい領域もある

国内企業向けの業務改革、ITコンサル、PMO、公共系、業界特化の改善案件では、英語が必須ではない求人もあります。

SIerやPMO経験者なら、英語よりも要件定義、関係者調整、課題管理、移行計画、定着支援の経験が見られることも多いです。

英語力が不安な人は、最初は国内案件中心の領域で勝負し、入社後に英語を伸ばしてグローバル案件へ広げる考え方もあります。最初の応募で、いきなり英語力が最も問われる領域へ飛び込む必要はありません。

職務経歴書と面接での伝え方

英語に自信がある人も、不安がある人も、職務経歴書では言い切りすぎない方がいいです。

「ビジネス英語対応可能」と書いた場合、面接で具体的な経験を聞かれます。どのレベルで使ったのか、誰とやり取りしたのか、会議を進めたのか、メール中心だったのか。ここを説明できないと、表現だけが浮きます。

英語経験がある場合

英語経験がある人は、次の3点に分けると伝わりやすいです。

  1. 何に英語を使ったか
  2. どの相手と使ったか
  3. 仕事の成果にどうつながったか

例としては、次のように書けます。

海外ベンダーとの技術問い合わせ、回答内容の社内説明、影響範囲の整理を担当。英文仕様書とメールでの確認をもとに、国内システム改修の要件整理を進めた。

英語の上手さをアピールするより、英語を使ってプロジェクトを前に進めた経験として書く方が、コンサル転職では使いやすいです。

英語経験が少ない場合

英語経験が少ない場合は、できないことを隠すより、現在地と補い方を分けて話します。

たとえば、次のような言い方です。

現職では英語会議の経験は多くありません。一方で、英文ドキュメントを読みながら海外製品の仕様確認を行った経験があります。現在は、職務経歴とプロジェクト説明を英語で話せるように準備しています。

背伸びしすぎると、入社後の配属で苦しくなります。できること、できないこと、伸ばしていることを分けて伝える方が、採用側も配置を考えやすくなります。

選考前30日でやる英語準備

英語が不安でも、30日あれば選考で使う最低限の準備はできます。

英語学習を広げすぎると続きません。コンサル転職では、まず選考で聞かれやすい話題に絞ります。

期間 やること ゴール
1週目 日本語で職務経歴を短く整理する 何を話すかを固める
2週目 自己紹介と職務要約を英語にする 1分で話せる状態にする
3週目 代表プロジェクトを英語で説明する 課題、役割、成果を話す
4週目 英語質問に短く答える練習をする 止まらずに返せる状態にする

最初から難しい英語表現を覚える必要はありません。短い文で、主語と動詞をはっきりさせ、自分の役割を説明できれば十分です。

英語面接がありそうな求人を受けるなら、次の3つは英語で言えるようにしておきます。

  • 現職で何をしているか
  • コンサルで活かせる経験は何か
  • 英語を使った経験、または今後補うためにしていること

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まとめ

コンサル転職で英語が必要かは、会社名だけでは決まりません。案件、部門、職位、クライアント、入社後に任される役割で変わります。

英語が苦手でも、国内案件中心のITコンサル、PMO、業務改革領域なら応募できる求人はあります。一方で、外資系、FAS、クロスボーダー、海外拠点を含む案件では、TOEICスコアや英語を使った実務経験が見られやすくなります。

まずは求人票で英語がどの場面に出てくるのかを確認してください。そのうえで、職務経歴書にはスコアだけでなく、英語を使って進めた仕事を書く。面接前には、自己紹介、職務経歴、代表プロジェクトを英語で短く話せるようにする。

英語力は、応募を止める理由にも、選べる案件を広げる武器にもなります。今の英語力を正しく見て、狙う領域と準備の順番を決めることから始めましょう。

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